本づくり自体には特別な事情はないのだが,所属している部署では年末,年度末に刊行する本が多くなる傾向にある。
年末は,その年までに刊行したい!,仕事を終わらせたい!という気持ちが働くからである。年度末は,大学テキストなどの場合に,4月から授業で使いたい,使ってもらいたい,という事情があるからである。私は経験がないのだが,助成を受けたりする場合に,年度末までに刊行すること,といった条件がある場合もあるようだ。後半の学期を見越して,9月頃を目指すこともあるが,まだ少ない気がする。
テキストの場合,実際には3月や4月に新刊として刊行しても,執筆者以外に広がることはなかなか難しい。むしろシラバスを記入する時期(秋から冬)までに刊行できるとよいのかもしれない。
また,年末や年度末に複数の本が重なったりすると,時間的な余裕がなくなり,身体的・心理的にも負荷がかかる(印刷所も込むし)。できれば分散するようにしたいところではある。
いったいろいろな事情を考慮して締切を設定したりするのだが,実際には締切通りにお原稿をいただけるとは限らない(という表現にしておきます)ので,結局ずれてしまうこともある。まあ,重なったときは,それはそれでやるしかない。むしろ暇な時期ができると,「今日は何をしようか」みたいになるので気分はよろしくない。さすがにいまはないですが,昔はあった。
年始には(実際には数か月前だが),今年はこの本を出そう,ということを考える。前半分はあまりずれないが,後半は見込みが入っているので,若干流動的ではある。予想外に早くお原稿がいただけたり,そろったり,またその逆も,ということもある。
ある程度予定を決めつつ,突発的なことが起きてもなんとかなるように,少し余裕をもたせていられるとベストですね。
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