中谷内一也編『リスクの社会心理学』には,リスクに関するコラムが各章にあるのも特徴です。リスクと人間社会を考える上で,幅広い視点が得られるかと思います。
いくつか関連のある書籍を紹介します。
『地球の声に耳をすませて-地震の正体を知り、命を守る』の著作があり,情熱大陸に登場されていた大木聖子先生にも,興味深いコラムをご執筆頂きました。
地球温暖化に関するリスクに関しては,『地球温暖化の予測は「正しい」か?―不確かな未来に科学が挑む』の著作がある江守正多先生にご寄稿いただきました。
リスクというと災害リスク,環境リスクや健康リスクに焦点があたりがちですが,犯罪リスクもリスク認知研究では重要なテーマで,コラムで取り上げられています。関連する書籍としては,小俣謙二・島田貴仁編 『犯罪と市民の心理学―犯罪リスクに社会はどうかかわるか』があります。
元読売新聞の科学部部長・編集委員で『環境ホルモン 何がどこまでわかったか』などの著作がある小出重幸先生には震災での政府や東電のコミュニケーションのあり方についてのコラムをご執筆いただきました。
震災時にはSNSやインターネットが活用されました。インターネットと心理学に関しては,三浦麻子ほか編『インターネット心理学のフロンティア―個人・集団・社会』があります。
また,直接扱われてはいないのですが,ヒューマンエラーや失敗学についてもリスクと心理に関連する重要な切り口だと思います。『事故と安全の心理学―リスクとヒューマンエラー』と畑村洋太郎『失敗学実践講義』を紹介しておきます。この領域は,他にも多くの本があります。
リスクに関連するその他の話題 への1件のフィードバック